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月と蟹

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道尾秀介さんの『月と蟹』を読みました。

複雑な家庭事情を抱えた小学生の主人公と友人ふたり。それぞれが痛みを抱えてて、でも自分ではどうにもできなくて。
主人公が鬱々と暗い感情を抱えていく過程で、何度も何度も、胸が痛くなってしまいました。
つらい。つらすぎる。
子どもには子どもにしかない生きづらさみたいのが、あったよなぁ、、としみじみ思い出しながら読みました。大人に言っても、大人の解釈でねじ曲げられちゃうからなんか違う。やっぱり子どもにしか分からない痛み。
全体的に暗いし、ぬめっとしてるし、苦手な人もいるとは思いますが、、すごい小説でした。ここまで子どもの世界と感情を深く描けることがすごい。。
思わず悪夢を見てしまうくらいの生々しい感情たちに、心が揺さぶられました。。
つらいんだけど、胸が痛いんだけど、、あの子たちはきっと痛みを乗り越えて大人になっていくんだろうなと、救われるような気持ちにもなりました。
読んでよかった。


今日は長男が潮干狩りに行ってきましたが、残念ながら今回は収穫がなかったようです。
どうだった?と聞いたら、まずは、「なんか俺だけ靴が違ってた、、」と暗い顔。ウォーターサンダル買わないで上履きを持っていかせた母ちゃんが悪かったよ。。笑
大して気にしないだろうと思ったけど気にするんだね。もう年長さんだもんね〜(^^;;
さっそく【月と蟹】を思い出して、これぞ、子どもの世界!!とひとりでしみじみ。笑
人と違うのは嫌。でも同じでも嫌だったりするんだよね。。存分に痛みを感じて大人になれ!息子よ見守ってるぞ〜!!
てなわけで今日も無事に生きてます。よし。


by sayuringo39 | 2017-06-12 17:49 | 漫画・映画・本