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もろくはかない水脈のたぐい

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今日の主食は
ベビースターラーメンだった

あー、しょっぺぇ


今日は休みだったので、本を読みました。
  
私は平均して月に3〜4冊の本を読みます。
この世に本がなければ生きてゆかれないと、つくづく思う。

本は、異次元ポケットです。
喜怒哀楽のあらゆる感情も、知識も可能性も、
とにかくいろんなものを孕んでいる。
「うわーん、ドラエモーン!」とのび太のごとく泣きつきたくなったとき、
あるいは退屈で仕方ないこの世界から抜け出したくなったとき、etc、
おもむろに開けば何かが見えてくる。
場合によっては見えないこともある。
どう感じるかは自分次第だけんね。
  
今日わたしはすごい本と出会ったよ!!!
先が気になって止まらなくて、一気に1冊読み切った。
「ご飯、ベビースターでいいや」と妥協したのはまさにこの本の魅力のせいです。笑
  
高野和明【13階段】読みました。

たぶん、読めば何かしら考えさせられることだろう。
だけど人によって、この本から感じとることがまったく違うはず。
それくらいこの小説が扱うテーマは、凄い重いぜ??
それなのに、やけに生々しくてリアルで、のめりこんじゃうんだよ。
あたしゃ、まんまとやられた!! 
  
殺人という罪業、死刑という刑罰。
自分には全く縁のない世界、そう思って生きてる。
  
けど人なら誰しも、小さな罪を犯したことがあるだろう。
本当は、殺意なんてのはそこらへんに転がってるのかもしれない。
大切な人や大切な何かを守るためなら、みんな簡単に罪人になれちゃう。
理由はどうあれ、罪は罪。そして罪は罰せられるもの。

人をひとり殺すことの波紋は、水面に石を投げるが如く、
だんだん大きく広がっていき、あとから自分に返ってくる。
自分だけじゃない、家族、友人、被害者や遺族、裁く人、あらゆる人を苦しめる。
死刑が執行されるには、執行する人がいて、
その執行人もまた人を殺める苦しみを負っている。
果たして死刑という罰が、もっとも正しい償い方なのだろうか?
三上や南郷みたいに、罪を犯したからこそ分かることできることもあるんじゃないか。
 
三上はこう問うている。
「法律は正しいのですか。本当に平等なのですか。地位のある人もない人も、頭のいい人も良くない人も、金のある人もない人も、悪い人間は犯した罪に見合うように、正しく裁かれているのですか。」
  
ああ。
とにかく、緊張感と疾走感があって二転三転しておもしろくて、なおかつ深く考えさせられる、とても素晴らしい推理(ミステリー?)小説だった。
あたしは自分のもつ倫理観が、いかに甘っちょろいか実感したょ!
この本は自信をもっておすすめできます。



※上の写真は、またしてもトイレの張り紙です。
 (どんだけトイレ好きなんだよオイ!すみません。)
 つかんだら、水が出ちゃうそうです。
 苦しくて思わずつかんだら大変なことになりますよ奥さん!
 分かっているつもりでも、こう改めて知らされると意外な感じがします。 
 当たり前すぎることってのは、けっこう抜け落ちちゃう。
 あなどれませんね。

 
        

by sayuringo39 | 2007-12-11 23:27 | 日記